ビッグモーターも真っ青? 90年代の荒すぎる「不正請求」、ゴルフボールどころか自動車衝突も行われていたアブない業界事情
本稿で改めて伝えたいのは、ビッグモーター事件は「氷山の一角」にすぎないということである。過去にも同様の行為が発覚し、事業者が摘発されたケースがいくつもあるからだ。
ビッグモーター事件は「氷山の一角」

中古車販売大手のビッグモーター(東京都港区)による、自動車保険の保険金不正請求報道が続いている。車両を故意に傷つけ、損害保険会社に修理代を水増し請求する不正行為を全国の自社工場で行っていた。そのため、器物損壊罪や詐欺罪として立件される可能性もある。
本稿で改めて伝えたいのは、ビッグモーター事件は「氷山の一角」にすぎないということである。過去にも同様の行為が発覚し、事業者が摘発されたケースがいくつもあるからだ。
日本損害保険協会が独自にまとめた「交通特殊事案における保険金詐欺取締状況」によると、近年の保険金詐欺の件数は次のようになっている。
・2014年:168件
・2015年:177件
・2016年:158件
・2017年:160件
これまでの詐欺と変わったとすれば、わざと自動車をぶつけて事故を装うような大胆な手口から、今回のビッグモーターによるゴルフボールをぶつけて車体を傷つけるような巧妙な手口へと変化したことだろう。
過去の事件例を見ると、ビッグモーターも真っ青になるくらいに荒っぽい手口が目立つ。