ビッグモーター、なんと30年以上前に「車庫飛ばし」で山口県警に摘発されていた!

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ビッグモーターの不正が次々とあらわになっている。顧客から預かったクルマを故意に傷つけたり、迷惑を顧みない販売手法を採ったりなど、さまざまだ。東京の一等地に本社を構える企業が、なぜこのようなことに手を染めたのか。

「車庫飛ばし」の詳細

駐車場(画像:写真AC)
駐車場(画像:写真AC)

「自動車保管場所の確保等に関する法律」によると、自動車は所有者の自宅などの「保管場所」から

「直線距離で2km以内」

に保管しなければならない。また、自動車を所有するには「車庫証明」を申請し、「車庫証明書」を取得しなければならない。このとき、保管場所を偽って車庫証明を不正に取得することを車庫飛ばしという。目的は、

・駐車場代を節約するため
・複数のクルマを所有するため

などさまざまだ。しかし、理由のいかんに関わらず違法行為であり、発覚すれば罰金が科せられる。

 1987(昭和62)年から発覚の1990年6月まで、ビッグモーターは山口県下関市や山口市などの駐車場のない客に中古車を販売していた。その際、自動車を山口県玖珂郡本郷村(現・岩国市)にある同社の営業所名義で登録し、社有車に見せかけていたのである。この事件では、同社が車庫飛ばしをする目的で営業所を設置していたことも指摘されている。

 その後、同社は2005(平成17)年、関西で中古車オークションや中古車販売店を展開する東証2部上場のハナテンと資本・業務提携し、積極的な出店攻勢で業界大手に成長した。この成長期において、同社のサービスはむしろ好意的に受け止められている。

「中でもアフターサービスに力を入れるのはビッグモーター。大半の店舗は展示車両が150~200台、6~10ピットの整備工場を持つ。店舗横に設置し、中から作業風景を見える化。またボッシュ、デンソーなどの外部故障診断機を全店に導入するなど、巨額な設備投資も行っている。兼重宏行社長兼CEOがメカニック出身ということもあり、整備への力の入れ具合は格段に違う。また、昨年の車検台数が11万台と、自社販売以外の車検入庫も積極的に受け入れている」(『日刊自動車新聞』2015年3月5日付)

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