駅で食べる「立ち食いそば」は、なぜあんなにうまいのか? 経済目線で分析する【短期連載】令和立ち食いそばビジネス考(3)
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「駅で食べる立ち食いそばは、なぜあんなにもうまいのか?」という素朴な疑問を、定性的(数値化できない要素)な目線、定量的(数値化できる要素)な目線、経済的な目線から解き明かしていく。
箱根そばを例に考える
参考として、小田急沿線で展開する箱根そばのメニューと価格を見てみよう。なお、価格は2023年4月1日時点のものである。
・かけ;360円
・朝:400円
・たぬき:440円
・きつね:450円
・ちくわ天:500円
・コロッケ:500円
・天玉:580円
・ミニとろろ丼セット:650円
・ミニかき揚げ丼セット:680円
朝そばは文字どおり朝10時までの限定メニューで、きつね・たぬき・わかめをトッピングしつつも価格を抑えたサービスメニューである。朝そばを除くと、トッピングを加えるだけで、単価が
「最低80円」
も高くなる。ミニ丼セットも平均客単価を上げるアイテムであり、特にお昼時や客の回転が落ち着いた時間帯に効果を発揮している。
また、午後以降にお酒やおつまみを提供している店舗もある。これも、立地や客層を考慮した上で、店の回転を確保する方法としては“アリ”に違いない。