二種免許はもちろん不要! 自家用車の「送迎ボランティア」は高齢化社会の救世主になれるのか
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高齢者の単身世帯などが増加し、自力での移動や外出が困難になるケースが散見されている。そこで注目されるのが「送迎ボランティア」だ。
地域住民による送迎ボランティア
国土交通省が公開している「高齢者の移動手段を確保するための制度・事業モデルパンフレット」には、高齢者の移動手段を確保する取り組みとして
・既存のバス・タクシーを見直す
・市町村が主体となって「自家用有償旅客輸送」を実施する
・NPO等による「自家用有償旅客輸送」を支援する
・住人などによる「許可・登録を要しない輸送」を支援する
などと記載されている。
「自家用有償旅客輸送」とは、国土交通大臣による登録や許可を受けた市町村、NPOなどが自家用車を使い有償で移動を支援する仕組みだ。そして、四つ目の
「許可・登録を要しない輸送」
が前述の送迎ボランティアで、地域住民によるボランティアで成り立つ移動サービスを指す。
送迎ボランティアでは、地域の公共交通機関ではカバーしきれない
「自宅と当該施設間の直接移動」
などを支援できる。
長野県松本市梓川地区で、2021年10月に発表されたアンケート結果によると、一般住民1559人の
「54%」
が、送迎ボランティアを新しい公共交通サービスとして利用したいと答えている。
送迎ボランティアを行う側は、自家用車(白ナンバー)を使い、第一種免許で移動が支援できる。そのため、
・特別な登録
・送迎専用車の用意
・第二種免許の取得
といった事前準備を行うことなく、気軽に参加できる。利用する人は
・燃料費
・道路交通料
・駐車場料金
などの実費のみを支払うことで送迎してもらえる。