成田空港「ワンターミナル構想」に隠れた、“空港アクセス改善”という超重要事項 鉄道混雑率100%超にどう対応するのか
首都圏の玄関口である成田空港は、離れた場所に三つのターミナルが存在するが、今後、大きな変貌を遂げることになりそうだ。
急がれるアクセスルート再検討
もうひとつ、第1、第2ターミナルは老朽化が進み、バリアフリー設備も不足しているが、運用しながらの外壁や設備の更新は難しい。そのこともワンターミナルが望まれる理由だ。
ただ、ワンターミナルを建設すれば問題はすべて解決するかといえば、そんなことはない。
同時に取り組まなければならないのは、
「アクセスルートの再検討」
である。
現在、成田空港へのアクセスは、主にJRと京成線の鉄道2路線とバスだ。このうち、鉄道は、発着回数が50万回を超えると、
「17時以降の成田都心方面の混雑率が100%を超える」
と試算されている。ターミナルでの移動が便利になっても、空港から都心方面への電車に乗れないことも危惧されるのだ。
「新しい成田空港」の実現のために、乗り越えなければならない課題はまだまだ多いのである。