国鉄民営化で生まれた、今は亡きエキナカ「コンビニ」の数々! ジャストロール、デイリーイン、生活列車を覚えているか?

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分割民営化直後に生まれたJR系列のコンビニブランドのほとんどが現存しない。果たして「消えたエキナカコンビニ」にはどのようなものがあったのだろうか。北海道から九州まで、エリアごとに総チェックする。

【JR四国】エルスターなど消滅しセブン―イレブンに

コンビニエンスストアのイメージ(画像:写真AC)
コンビニエンスストアのイメージ(画像:写真AC)

 JR四国の管内では、1987(昭和62)年に「エルスター」というエキナカコンビニが登場した。

 しかし、このブランドは2000年代後半に消え、前後して四国キヨスクが「BigKiosk」というコンビニブランドが展開していった。

 そのBigKioskも今は存在しない。四国キヨスクも2014年にセブン―イレブン・ジャパンと提携をスタートさせたからだ。

 以後、2018年までにJR四国のエキナカコンビニは「セブン―イレブン Kiosk」というブランドに統一された。

【JR九州】生活列車は消え、今はファミマに

コンビニエンスストアのイメージ(画像:写真AC)
コンビニエンスストアのイメージ(画像:写真AC)

 実は九州では旧国鉄時代にエキナカコンビニが登場している。二日市駅(福岡県)に「生活列車」という店舗が存在したのだ。

 もっともそのオープン分割民営化の直前であり、“フライング開業”のようなかたちだった。分割民営化後、生活列車の運営はJR九州流通事業本部が担当したが、1996(平成8)年にはJR九州から分社化されたジェイアール九州リーテイルがその業務を引き継いだ。

 それから、2年後の1999年6月に、画期的な出来事が起こる。ジェイアール九州リーテイルは、エーエム・ピーエム・ジャパンとエリアフランチャイズ契約を結んだのだ。これは、JR系コンビニが既存の大手コンビニと手を結んだ最初の例だった。以後、生活列車は「am/pm」に転換されていった。

 その一方で、九州キヨスクは1997年よりBigKiosk、1999年よりミニコンビと、他のJRグループと同名のエキナカコンビニブランドを展開させる流れもあった。このように、同じJR九州傘下で別々のコンビニを運営していた九州キヨスクとジェイアール九州リーテイルだが、2005年に合併を果たし、JR九州リテールという新会社となった。

 その5年後、エーエム・ピーエム・ジャパンがファミリーマートに吸収合併されたため、JR九州リテールは運営するam/pm店舗をファミリーマートに転換していった。もっとも、JR九州傘下のコンビニが全てファミリーマートになったのではなく、小型店舗のミニコンビが2023年7月現在も下曽根駅、羽犬塚駅(福岡県)に存続している。

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