京都市民の怒り爆発寸前? JR嵯峨野線「インバウンド大混雑」、JR西が抜本的対策を採らないワケ
京都市を走るJR嵯峨野線の混雑が深刻さを増している。嵐山地区へ向かう外国人観光客が殺到しているためだが、抜本的な混雑解消策は取られないまま。どうしてだろうか。
繁忙期増便、混雑情報提供も効果薄く
市民や観光客からのクレームが殺到しているのを受け、京都市はウェブサイトで主要観光地の混雑状況を発信している。混雑していない他の観光地を推奨し、観光客の集中を避けようとしているわけだ。
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しかし、嵐山地区など有名観光地の混雑を解消できるほどの効果は上がっていない。京都市観光MICE推進室は
「情報発信は利用者から一定の評価を得ているが、他に新たな方策があるわけではない」
と頭を痛めている。
JR西日本は夏休み期間中の7月21日から8月10日までと8月17日からから31日までの間、嵯峨野線に臨時列車を1日6本、車両を増結した列車を平日26本、土曜・休日34本運行する。7月15日から17日までの3連休と8月11日から16日までのお盆は、臨時列車を平日8本、土曜・休日10本、増結列車を1日57本に拡大する。
JR西日本の広報担当は
「現地の混雑状況や保有する車両数など総合的に判断しながら、臨時列車などの手配を逐次している」
と説明するが、こうした増便や車両増結は、従来からゴールデンウイークなど繁忙期に進めてきた。繁忙期以外も混雑している現状を考えると、抜本的な対応とはいいにくい。