日英伊「次期戦闘機F-X」 共同開発に立ちはだかる“爆弾倉”技術という難題

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英国およびイタリアとの共同で開発される航空自衛隊の次期戦闘機について、開発の枠組みづくりが進んでいる。しかし、いつまでにどう実現されていくのか、まだ見通しができているとはいいがたい状況である。

開発の枠組みづくりが始まった

日英伊が共同開発する次期戦闘機のイメージCG(画像:防衛省)
日英伊が共同開発する次期戦闘機のイメージCG(画像:防衛省)

 英国およびイタリアとの共同で開発される航空自衛隊の次期戦闘機について、開発の枠組みづくりが進んでいる。

 開発を実施する民間企業の側では、

・三菱重工業
・英BAEシステムズ
・伊レオナルド

が、機体の設計開発および生産を進める共同事業体(JV)を設立する方向で調整が進んでいる。

 これに対して、開発の管理・監督を行う各国の政府側も、合同の調整機関を新設する方針を固めた。早ければ年内の関連条約署名を目指す。

 発注側と受注側の主体をそれぞれ一元化することは、プロジェクトをスムーズに運営するうえで重要な条件である。この体制が整う2024年以降、本プロジェクトが本格的に始動することになるが、開発の全容にはいまだ不透明な部分が多いことも事実である。

 現在、開発は基本構想および技術研究の段階にあるとされ、この基本構想が固まった段階で、各社は具体的な基本設計の作業に入ることになる。報道では、各国の作業分担(ワークシェア)や費用負担は2024年までに決定される見込みとしているが、この作業分担が決まらないと設計作業の割り当てもできないので、当面は機体構想の検討とワークシェア調整、そして作業の進め方に関する合意の形成が、プロジェクトの中心的な作業内容となるだろう。

 BAEシステムズの幹部は、2035年の運用開始は十分達成可能だと強気の姿勢を見せているが、具体的なタイムラインは示されていないうえ、 日英伊による第6世代戦闘機開発計画であるグローバル・コンバット・エア・プログラム(GCAP)と連携して運用される無人機システムなどについては、まだ要求仕様も固まっていないと説明している。

 防衛省が国民に説明した次期戦闘機システムの全容が、いつまでにどう実現されていくのか、まだ見通しができているとはいいがたい状況である。

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