日本の物流コストに大打撃? パナマ運河「水位低下問題」が全然“対岸の火事”じゃないワケ

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今、パナマ運河の水位低下が問題になっている。この水位低下により、ここ数か月にわたってパナマ運河庁により、喫水制限が設けられてきた。

ヨーロッパでも物流に悪影響

ライン川(画像:写真AC)
ライン川(画像:写真AC)

 水不足が物流に影響を及ぼしているのは、ヨーロッパも同じである。

 特にフランスでは深刻さが増しており、2023年3月にはエマニュエル・マクロン大統領が、2030年までに水を10%節約するという国家水戦略を発表したぐらいだ。フランスでは、気候変動により2050年までに利用できる水の量が

「30~40%減少」

すると試算されており、節水が喫緊の課題となっている。

 飲料水や農業用水不足だけでなく、河川水位の低下にも悩まされている。

 ヨーロッパでは、河川が内陸部への重要な物流インフラである。近年の水位低下により

「1隻あたりの輸送量」

が減少し、物流コスト上昇という形で跳ね返ってきているのだ。ドイツでは、ライン川の水位低下により、エネルギー価格の上昇に加えて、物流コストも上昇しており、経済への影響が懸念されている。

 日本で生活していると、現時点では直接的な水不足による被害をあまり感じない。しかし、飲料水や農業・工業用水だけでなく、物流分野への影響など、世界を見渡すと水不足によるトラブルが広がりつつあるのだ。

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