トヨタ出資の米「空飛ぶタクシー」試験飛行へ ANA連携で国内動向どうなる

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令和の今、eVTOLという「空飛ぶクルマ」の実用化が急激に現実味を帯びてきた。米エアベンチャー企業を支える国内3社の動向をたどる。

ジョビーを後押しする米空軍

トヨタのウェブサイト(画像:全日本空輸)
トヨタのウェブサイト(画像:全日本空輸)

 ここまででわかるとおり、ジョビー、トヨタ、ANAによるジョイントはその詳細に至るまで、具体的かつ現実味を強く感じることができるのが特徴だ。

 これまで「空飛ぶクルマ」などはあくまで夢物語の様に語られるばかりだった。しかし、今回日本を代表する自動車メーカーと民間航空会社が本格的に参画したことで、そのビジネスとしての将来性はある程度担保された。何よりも機体自体が既に完成していることは大きい。

 そうしたなか、2023年になって、さらにジョビーを後押しする強力な決定がなされた。

 それは2020年以来、トヨタやANAと同じくジョビーのジョイントサポーターでもあった米空軍からの追加資金提供契約が締結されたことである。新たな出資金額は5500万ドル。これまでの2回の出資と合わせて通算での出資金額は

「1億3100万ドル(約190億円)」

となった。

 米空軍は2024年までにまず2機を受領。最終的には9機を導入するとともに、さまざまな状況での人員や貨物輸送の可能性について詳細な検証を実施するといわれている。ちなみに試験が実施されるのは、米空軍における試作機の聖地でもあるカリフォルニア州エドワーズ空軍基地だ。

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