「F35A戦闘機」緊急着陸に見る日本の危うき未来 原因究明に「国家の主体性」なし、防衛費増額含め 加速する米国支配の現実
6月28日、航空自衛隊三沢基地のF-35Aが2機、青森空港に緊急着陸した。緊急着陸は少ないとはいい難いが、懸念されるのは、原因究明や対策が日本では満足にできそうにないことだ。
先行きの不透明なF-35の能力向上

F-35Aについては、能力の維持向上においても課題に直面している。
戦闘機に必要な多くの情報処理プロセッサ(コンピューター)を統合し、大規模なソフトウエアによって複雑な機能を実現しているF-35は、能力向上や機能追加の柔軟性をうたっている。しかし現実はそう甘いものであるはずがなく、それが逆にF-35の
「システム維持を困難」
にさえしている面がある。
現在のF-35AはF135エンジンを搭載しているが、要求される多大な電力と冷却能力の供給に当初から問題を抱えており、技術的には無理のある運用を強いられている。今後予定されているF-35の能力向上には、この問題を解決することが必須であり、米国はF-35用に新しいエンジンの選定作業を進めている。
しかし、空軍とロッキード社が異なる候補エンジンを支持しているなど、その開発計画は順調とはいい難いうえ、エンジンの開発と換装(性能の異なる他の部品や装備に取り換えること)には多大なコストが必要で、問題解決の実現がいつになるかも不透明だ。
航空自衛隊のF-35Aは当面この話題には無縁だが、逆にいうとF-35の売り物であった
「能力向上」
に後れを取ることを意味しており、これに追随するならさらに膨大な費用が必要になる。
折しも、米国による日本の防衛費増額への働きかけが話題になっているが、こうして
「米国に従属」
した果てに何が待っているのか、日本は見直すべき時期に来ているのではないだろうか。