ビッグモーター民間車検「指定取り消し」が業界に落とした大きな影 日本の「性善説」はもはや消え去ったのか、罰則強化で本当にいいのか? という根源的な問い
ビッグモーター宇都宮南店に併設された整備工場が関東運輸局により行政処分を受けた。このタイミングでしっかりと対策を行わないと、民間車検制度に対する信頼はさらに低下を続けるだろう。
格付け機関誕生の可能性
問題は、一般ユーザーの多くにとって
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「本当に優良な業者を見極めることが難しい」
という点だ。
これについては、前述の認定工場制度の拡充が役立つ。優良工場を意味する認定工場に必要な条件の公開と周知徹底。さらには認定制度のさらなる信頼性向上のため、条件などを厳格化した新たな指針作りなどが重要となる。
そのほか、公的なもの以外としては完全中立なポジションとともに、自動車整備工場を格付けするといった
「新たなビジネス」
の可能性も考えられる。ただし、これは公平公正な立場での情報提供を約束しなければ何の意味もない。参入に当たっては相応のハードルの高さはあるが、実現した際にはユーザー側に対する利便性という意味では貴重な存在となるだろう。
今、このタイミングでしっかりと対策を行わないと、日本の民間車検制度に対する信頼はさらに低下を続ける危険性もある。それは自動車整備業界と自動車ユーザーの双方にとってよいことではないはずだ。