EV天国「ノルウェー」の不都合な真実 極寒走行テストで判明した意外な結果とは? メーカーの草刈場にされる懸念も
新車販売台数のうち、EVが驚異的な割合を記録している国がある。それはノルウェーだ。2022年は新車販売台数の約8割を占めている、そんなEV先進国の落とし穴とは。
ガソリン車並みの水準は“無理ゲー”
充電設備は増やせても、充電時間の短縮には限界がある。ガソリン車への給油レベルに時間を短縮するには超急速充電という手段もあるが、急速充電がバッテリーの寿命を短くするジレンマもあるという。EVは
【無料セミナー】「自動車DXサミット vol.3」 三菱ふそう KTC マツダ登壇 Amazonギフトカードプレゼント〈PR〉
「充電に時間がかかるもの」
という認識で付き合わなければならないのかもしれない。
航続距離についても、今のところガソリン車並みの1000km台(WLTPモード)となるような、劇的な延伸は無理だろう。外気中の熱エネルギーを利用するヒートポンプ式の暖房を使用する、ニッケルベースのバッテリーを採用するなど、EVの冬季対策が進化している。
とはいえ、ヒートポンプ式の暖房は、気温0度以下だとうまく機能しなくなるという、技術的課題も残されている。
タイヤの粉じんは、現時点では正確なデータがなく、あくまでも懸念にすぎないのかもしれない。しかし、2022年11月に欧州委員会が提案した新たな環境規制であるユーロ7では、タイヤなどから出る摩耗粉じんも規制対象となっており、規制値や試験方法の動向が注目されている。
EVの現状を見ると、充電時間や航続距離など、ガソリン車並みの水準を求めるのは“無理ゲー”とも思えなくもない。