中国EV「NIO」昨年度の赤字3000億円、創業者「BMW・メルセデスと同等」発言に見る“草の根マーケティング”の行方とは
中国EVメーカーの新興勢力御三家のひとつ「NIO」。ユーザー中心のコミュニティーでファンを獲得しながら高級EVを販売する、その独自性に迫る。
おしゃれなNIOハウスとは?

電気自動車(EV)の販売競争がますます加熱するなか、店舗づくりに工夫を凝らして注目を浴びているメーカーがある。それは、中国の新興EV企業・上海蔚来汽車(NIO)だ。そんなNIOが世界各地で展開しているNIOハウスを、早速見てみよう。
木材をふんだんに使用した落ち着いた雰囲気の内装に、おしゃれなテーブルや椅子、そしてカウンターと、一見雑貨ショップかカフェと見間違えそうな画像であるが、間違いなくNIOの店舗だ。
NIOハウスでは、会員向けのサービスとして
・会議室
・ワークスペース
・図書室
・カフェ
・キッズルーム
などを提供している。
2023年4月にドイツのフランクフルトにNIOハウスがオープンし、現時点において世界で110か所ある。ドイツ国内では、2023年にハンブルグとデュッセルドルフに、新たなNIOハウスが計画されている。
NIOハウスは「喜びあふれるライフスタイルを実現する」というブランドコンセプトを表現しており、コミュニティーを大切にしている。フランクフルトのNIOハウスでは、NIOユーザーであれば友人や知人との会議室やワークスペースの利用だけでなく、パーティー会場としても利用可能だ。
さらに、ヨガや教養講座も行っており、ユーザーとコミュニティーに向けてイベントやアクティビティを発信している。