日本発「EV」が高速テストでギネス世界記録の快挙! 静かに燃える技術への飽くなき探求心とは

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2023年5月、日本発のEVスーパーカーが英国での速度記録イベントでふたつの世界記録を更新、ギネス認定世界一への登録を果たした。開発元は大阪市の企業だ。

相応の余裕を残した結果

ピニンファリーナ・バッティスタ(画像:SKY GROUP ムーヴ)
ピニンファリーナ・バッティスタ(画像:SKY GROUP ムーヴ)

 アスパーク・アウルの最高速度は400km/hといわれている。すなわち今回の速度記録は限界領域ではなく相応の余裕を残しているということである。

 このことからわかるのは、今回の記録は十分な助走区間を経ての計測結果ではなく、発進から短時間で計測区間に到達した状態でわずかに加速しつつ記録した速度と思われる。エルビントン・エアフィールドには滑走路を利用した1マイル直線コースがあることから、おそらくそこを使って計測したものだろう。

 ちなみに、今回アスパーク・アウルが更新した記録以外のEV関連動力性能の記録は、いずれもほかのモデルが保持している。例えば0-100km/h加速タイムはドイツの学生チームが作り上げたE0-711-11EVOが1.461秒を記録している。ただしこの車両は加速に特化したコンパクトな専用モデルであり公道走行はできない。

 公道走行が可能なモデルとしては、アスパーク・アウルの1.72秒が最短とされている。そのほか、0-1/4マイル(約400m)発進加速と0-1/2マイル(約800m)発進加速はともにピニンファリーナ・バッティスタが記録を持っており、タイムはそれぞれ8.55秒と13.38秒である。

 このピニンファリーナ・バッティスタは、アスパーク・アウルと同じく公道走行が可能なEVスーパーカーである。既に市販も開始されている。この2台に先日まで0-1/4マイル発進加速記録を持っていたリマック・ネヴェーラを合わせた3台が、公道走行可能なEVスーパーカーにおける最強の3台にほかならない。

 最高速度はこれら3台ともに400km/h前後の実力を備えているといわれている。そのなかで現時点での実測データで最速なのはリマック・ネヴェーラの412km/hである。

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