「ご当地ナンバー」増加中も その分“お蔵入り”多数、いっそ名前は「市区町村ベース」にしたらどうか?

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2006年10月から導入されている「ご当地ナンバー」。2023年4月には第4弾が発表された。その陰にはお蔵入りしたものもある。

断念した幻のナンバープレートも

南房総のイメージ(画像:写真AC)
南房総のイメージ(画像:写真AC)

 実際、ご当地ナンバーの導入に向けて準備を進めてみたものの、市町村レベルでハードルを越えることができずに断念した幻のナンバープレートもある。

 今回公表された第4弾では、袖ヶ浦ナンバーから南房総、安房などへの変更や、尾道ナンバーの新設が、最終的に断念して実現に至らなかった。

 袖ヶ浦ナンバーの場合は、新しい名称を南房総、安房、館山のどれにするかについて、地元自治体のアンケートで意見が割れてまとまらなかった。また尾道ナンバーは、尾道市と世羅町が共同で進めていたが、世羅町議会で導入が不採決となった。

 過去に幻となった横須賀ナンバーは、市が行ったアンケート調査で

「現在の横浜ナンバーで十分」

という、ユーザーの意見が多数を占めたため断念した。

 ご当地ナンバー導入に際し、地域住民や自動車ユーザーの意向は大切であるが、一方で

「台数要件が厳しすぎる」

との意見も見受けられる。

 というのも、原則として登録自動車台数十万台以上では、地方に行けば行くほど周辺自治体との共同提案にならざるを得ず、かえって導入が難しくなる。

 ご当地ナンバーに参加する地域の「おらが町意識」が強すぎるとまとまらなくなる。かといって、広く受け入れられることを目指して無難な名称に落ち着かせようとすると、「現在のままでよい」となるのだ。

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