ハイブリッド車を「EV」と呼んではいけない! 日本独自の“電動車”という、あいまい解釈はいつまで続くのか

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日本国内ではHEVをEVを一緒くたにして、「電動車」と表現するケースが少なくない。HEVは国際的にEVとは認識されていない。

世界の考え方と日本独自のスタンス

2023年、主要メーカーの電気自動車(BEV/PHV/FCV)販売台数推移(画像:マークラインズ)
2023年、主要メーカーの電気自動車(BEV/PHV/FCV)販売台数推移(画像:マークラインズ)

 しかし、EVは文字通り「Electric Vehicle(電気自動車)」である。

 前述の背景もあって、EVには

・バッテリー電気自動車(BEV)
・プラグインハイブリッド車(PHEV)

が含まれると考えるのが国際的には一般的である。中国だけは新エネルギー車(NEV)という言葉を使用し、燃料電池車(FCV)も含む形で表現しているが、いずれにしてもHEVを含まないことに変わりはない。

 当然、欧米中の定義だけを持ち出して「国際的に一般的」とすることに対して違和感を覚える人もいるかもしれないが、欧米中が世界の自動車産業に持つ影響力を考えると、現時点ではこれが国際的に一般的だと言われていると考えることに対して異論はない。

 当然、EVも、HEVを含んだ“電動車”も、どちらも脱炭素化に貢献するものである。しかし日本独自の“電動車”という言葉は、

「グローバルでは一般的ではない」

ということを理解しておく必要がある。そうでないと、外国の人やグローバルな場で話をしたときに話がかみ合わなくなってしまうからだ。

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