宅配便の「再配達無料」はもう止めるべき? ドライバーにかかる大きな負担、海外ではありえない日本の“サービス過多”を疑え

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通販大手「フェリシモ」が行った調査結果で、回答者の約9割が「再配達」を問題視していることがわかった。このまま業界の待遇改善につなげられるか。

有料化が消費者に与える選択肢

再配達率(画像:国土交通省)
再配達率(画像:国土交通省)

 なお、最近の物価高が強まるなかで「再配達の有料化」というと、

「便乗値上げ」

のような印象から心理的に抵抗を感じる人も多いかもしれない。しかしそのような心配は杞憂(きゆう)でしかない。

 ラストワンマイル配送は、宅配大手に新興勢力が加わって激しくシェアを争っており、便乗値上げができるような状況ではない。むしろ、上記のとおり消費者に選択肢が増えるメリットのほうがはるかに大きい。

 ドライバーの労働条件改善が社会的な課題になっている今だからこそ、「再配達はタダ」という不合理な仕組みの見直しが進むことを期待したい。

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