国交省「女性トラックドライバー」激推しプロジェクトは女性蔑視か、業界新風か? ジェンダー問題に関心を持つ女性の私があえて支持するワケ

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2014年から国土交通省が進める「トラガール促進プロジェクト」。しかし一部では批判の声もある。

それ以外に必要なこと

『話を聞かない男、地図が読めない女』(画像:主婦の友社)
『話を聞かない男、地図が読めない女』(画像:主婦の友社)

 ところで、トラックドライバーのなり手を増やすには、収入や働く環境を整えることがよく言われているが、それ以外は何が考えられるか。

 特殊な免許取得がハードルのひとつになっていると思われる。その前に、

「車高の高さを体感し、試運転できる」

機会がハローワークなどで持たれてもよいと思う。意外と自分にもできそうだと手ごたえを感じる人もいるはずだ。

 また、若い層を狙うのであれば特に、将来も続く仕事であると説明する必要がある。人工知能(AI)によってなくなる仕事と言われていることに対しての見解を示すのだ。

 以前、『話を聞かない男、地図が読めない女』という、脳に性差があると伝える本がはやったが、ここ数年は

「医学的根拠がない」

という記事を読むことが増えた。

 実際、運転技術も男女差でなく

「個人差」

であると実感している人は多いだろう。

 また方向感覚や空間認識能力は男性の方が優れているという説を個人的に信じていたが、男性より女性の方が優れていると感じる状況が何度もあり、それも個人差だとふに落ちた。

 いずれにせよ、思い込みやジェンダーギャップで諦めることなく、本人が興味を持つ職業、適性がある職業に就けることこそがジェンダーフリーな世の中であると考える。新規を呼び込む可能性のあるものは何でも持っておきたい。

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