日本の「次期戦闘機」輸出はできるの? 有志議員が提言もネガティブ材料ありすぎ問題

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航空自衛隊のF-2戦闘機を代替する「次期戦闘機」について、輸出も念頭に置くべきとの声が上がった。仮に法的な条件が満たされたとして、買い手は現れるのか。そもそも皮算用をする前に、模索すべきことがありそうだ。

次期戦闘機の輸出が難しそうな材料…ライバル強すぎじゃない?

2019年6月に発表されたF-35の、将来の能力向上計画のインフォグラフィック(画像:ロッキード・マーチン)。
2019年6月に発表されたF-35の、将来の能力向上計画のインフォグラフィック(画像:ロッキード・マーチン)。

 次期戦闘機は、F-2戦闘機の退役が開始される2035年度までに開発を完了させる計画となっている。2035年度から数年間は、航空自衛隊向けの機体の生産が優先されるはずで、輸出が可能になるのは2040年以降になるだろう。

 そしてその頃には、イギリスが開発計画を進めている「テンペスト」や、フランス、ドイツ、スペインが共同開発する将来航空戦闘システム「FCAS」の有人戦闘機「NGF(New Generation Fighter)」といった、おそらく次期戦闘機よりも先進的な手法で開発される戦闘機も、国際市場に提案されているはずだ。

 さらに、ロッキード・マーチンは2019年6月に開催された「パリ航空ショー」で、F-35の将来の能力向上計画を発表している。この計画のなかには、「テンペスト」やNGFが従来の戦闘機との差別化を図るために打ち出したUAV(無人航空機)との協働や、ネットワークによる艦艇や陸上部隊との情報共有といった能力に加えて、ミサイル防衛への活用なども盛り込まれている。

 ジェネラル・ダイナミクス(現ロッキード・マーチン)が開発したF-16戦闘機は、1978(昭和53)年の生産開始から42年を経た現在も生産が継続されている。F-16の需要がいまなお尽きないのは、初期型とは比べ物にならないほど能力が向上しているためだが、前に述べた能力向上が実現した場合、F-35は2040年代に入っても生産が継続している可能性がある。

 このほかにも2040年代の国際市場では、ロシアのSu-57Eや韓国のKF-Xといった強力なライバルがしのぎを削っているはずで、この中で次期戦闘機が競争に勝ち抜いて外国の採用を勝ち取るのは、容易なことではない。

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