大企業だけじゃない! 自動車部品の製造現場で「女性登用」が次々と進むワケ

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女性の就業率は25歳から40歳を中心に大きく下がることが知られている。モビリティ業界では今後どう対応すべきか。

中小企業での女性登用は足元から進む

日産自動車のウェブサイト(画像:日産自動車)
日産自動車のウェブサイト(画像:日産自動車)

 では、自動車業界に所属する中小企業においてはどうだろうか。

 もともと自動車業界では、特に小さく軽い部品の製造ラインにおいては、たくさんの女性の作業員が働いていた。ワイヤーハーネスやシーリングキャップ、ワッシャーなどを製造する下請け企業では、従業員の半数以上が女性というケースも少なくない。

 筆者自身、自動車に搭載する小部品を作るラインで働いたことがあるが、このラインで働く作業員のほとんどは女性だった。とはいえこのような女性の多くはパートタイマー、つまり非正規雇用であり、ライン上での軽作業や検査業務を中心に行うケースがほとんどだった。

 しかし近年、地元愛知の自動車関連中小企業を取材していて気がついたことがある。女性従業員が従事する仕事内容が、従来のような軽作業や補助的な役割に限らなくなっているのだ。

 先日訪れた、マシニングセンターや旋盤を使って自動車部品を製造している企業では、多くの女性従業員がマシンオペレーターとして働いていた。工業的な知識や、ときにプログラミングを必要とするマシンオペレーターは、これまで男性の仕事というイメージの強い仕事であり、女性は珍しい存在だった。

 もちろん刃物の交換など力の要る作業もあるが、その会社では作業を補助する治具(じぐ)を作り、力の弱い女性でも男性と同じように作業できるよう工夫しているそうだ。

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