後方確認大丈夫? ボルボ「ポールスター」の新型EVがリアウインドーを取っ払った理由
ポールスターが先日、この秋から販売するニューモデルとして「ポールスター4」を発表。非常にユニークなデザインで大きな注目を集めることとなった。
EV設計における軽量化の難しさ

EVはそのバッテリー重量がバカにならないことから、基本的に軽量化は難しい。それでも何とかしたいと設計者は考えているのは当然だ。しかし、現時点でのEV設計は軽量化よりはその価格に見合ったプレミアム装備が重視されている。
EVとて商品である以上、その付加価値に見合った装備を与えるのは当然ではある。しかしその一方でEVかいわいには
「機能スペック重視組」
が一定数存在している。
そうした層には、こけおどしの快適装備の評価は必ずしも高くない。それよりも軽量化へのこだわりといった本質的な機能追求への努力がより高く評価されたはずである。
そういった意味で、ポールスター4はガラスレスによる軽量化という絶好のセールスポイントを失ったのではないだろうか。
ちなみに、全てのEVを見渡しても軽量化へのアグレッシブなチャレンジはBMW i3の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)素材の多用などを除くと量産市販モデルではほとんど見られない。EVベンチャーや部品メーカーレベルでの提案はいくつかあるが、それらが市販車に反映されるのはこれからのことだろう。
ポールスターは今回リアウインドーレスという新たな挑戦を披露した。次期モデルではぜひ圧倒的軽量化への挑戦を期待したい。そんなことを感じたポールスター4だった。