茨城の謎! 京成百貨店は“京成”なのになぜ「水戸市」にあるのか
水戸市にある京成百貨店。京成の冠が付いているのに、なぜ水戸にあるのか。資料をたどる。
消滅する京成G百貨店
話を戻そう。
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上野京成百貨店は業績不振が続き、開業わずか12年後の1984(昭和59)年に閉店している。経営ノウハウもなく営業努力を怠っていたと、流通業界で指摘されている。
これに先立つ1978年、土浦京成百貨店は長崎屋に買収された。店名はそのままで京成グループ傘下からは外れた。そのため、上野京成百貨店が消滅した時点で、京成グループのデパートは、1982年に新会社となった水戸京成百貨店だけになった。
こう書くと、
「市川京成百貨店は2010年まで存在していた」
と指摘されそうだが、同店は上野京成百貨店が解散した際、京成ストアの店舗に移行している。「百貨店」という名のスーパーだったのだ。
水戸京成百貨店は茨城県内唯一の百貨店として存続した。そして2006(平成18)年、店舗を新築した際に水戸市以外の客も呼び込む郊外型のデパートとなることを目指して、店名を
「京成百貨店」
と改称。株式会社水戸京成百貨店が運営する京成百貨店という、少々ややこしい形となっている。