鉄道ではかつて堂々とタバコが吸えていた! 駅と車内、禁煙の歴史をたどる

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2003年5月の健康増進法施行から20年。禁煙の流れと、受動喫煙防止への取り組みは着実に広がってきた。昭和から平成・令和へと、鉄道とたばこの歴史を振り返ってみよう。

健康増進法の制定

N700系の喫煙ルーム内部。密を回避するために灰皿をひとつに減らしている(画像:広岡祐)
N700系の喫煙ルーム内部。密を回避するために灰皿をひとつに減らしている(画像:広岡祐)

 1987(昭和62)年4月の国鉄分割民営化後、JR各社は禁煙への取り組みを強化していく。東京の旧国電区間では1978年までに全駅で禁煙タイムが設けられていたが、1987年7月、山手線の原宿駅・目白駅が初めて終日禁煙となった。

 この年、都心部の主要駅で行われたアンケートでは53%が全面禁煙に賛成、規制反対の声は7%だったという。

 昭和の終わりから平成にかけて、車内禁煙にも大きな転機がおとずれる。JR九州では九州内の20線区が原則禁煙となり、「禁煙車」から「喫煙車」へと表示を改めて、喫煙可能な車両を限定。1990(平成2)年にはJR東日本もこのやり方に続いた。

 JR東海は1996年、16両編成の東海道・山陽新幹線の10両を禁煙車とし、初めて禁煙車と喫煙車の比率が逆転している。

 21世紀に入り、駅や列車内の禁煙・分煙はさらに広がっていった。そして2003年5月、健康増進法が施行。受動喫煙への対策は努力義務だったが、2020年の改正健康増進法により、公共施設・交通機関・飲食店などの屋内では原則禁煙とされた。限られた喫煙ルームを除いて、駅構内や列車の座席での喫煙はついに過去のものとなった。

 愛煙家には極めて厳しい時代だが、ルールとマナーを守り、受動喫煙への配慮をお願いしたいものだ。

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