「MaaS」の由来は? 概念の生みの親MaaS Global社が新たな追加資金調達

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MaaS Global社が、新たに1100万ユーロの追加資金調達を発表した。世界で初めて「MaaS」の概念を生み出し、MaaSの社会実装を実現した同社やMaaSの成り立ちを振り返る。

MaaS Globalとは

MaaSアプリ「Whim」を展開するMaaS Global社(画像:MaaS Global)。
MaaSアプリ「Whim」を展開するMaaS Global社(画像:MaaS Global)。

 MaaS Global(マース・グローバル)は2021年8月25日(水)、資金調達のシリーズBラウンドにおいて1100万ユーロ(約1435億円)の追加資金を、既存および新規投資家から調達したことを発表した。

 今回の資金調達ラウンドでは、これまでMaaS Globalにすでに投資していた三井不動産や、フィンランドのベンチャーキャピタルであるNordicNinja(ノルディックニンジャ)などに加え、新たにスペイン・マドリードに本拠を置く総合建設会社Ferrovial(フェロヴィアル)、およびフィンランド国営のベンチャーキャピタルおよびプライベートエクイティ会社であるTesi(テシ、Finnish Industry Investment)が投資家グループに参画した。

 これまでMaaS Globalに対しては、三井不動産のほかにも三菱商事、トヨタファイナンシャルサービス、あいおいニッセイ同和損保、デンソーらが投資を行っている。

 MaaS Globalは2015年にフィンランドで設立された世界初のMaaS(Mobility as a Service)オペレーターであり、様々な交通手段(鉄道・バス・タクシー・レンタカー・レンタルバイクなど)を組み合わせたルート検索・予約・発券・決済が可能なモバイルアプリ「Whim(ウィム)」を提供するスタートアップ企業である。

「Whim」の料金体系は、(1)無料、(2)49ユーロ/月(約6400円/月)、(3)499ユーロ/月(約6万5000円/月)の3種類が用意されており、サブスクリプションの有料プランでは「Whim」が提供する交通手段が乗り放題となる。

(2)のプランでは、シティバイクが1回30分以内で無料利用できるのに加え、タクシーは5km圏内で1回10ユーロ(約1300円)、レンタカーは1日49ユーロ(約6400円)で利用できるようになる。さらに(3)のプランでは5km圏内でタクシーが乗り放題となる。

 現在「Whim」はフィンランド(ヘルシンキ、トゥルク)、ベルギー(アントワープ)、オーストリア(ウィーン)、シンガポール、日本(首都圏)でサービスを展開しており、現在は欧州諸国の複数都市での新規サービスローンチに向けて準備を進めているという。

 日本には2019年12月に上陸しており、三井不動産らと首都圏でのサービス提供開始に向けた実証実験を行っている。「Whim」はその優れたアプリインターフェースのデザインが高く評価され、同年グッドデザイン賞の金賞も受賞している。