渋滞の経済損失「12兆円」 日本もロンドンにならい“渋滞税”導入すべきか? 30%削減の実績も 小売店のダメージ心配だ

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イギリスのロンドンでは、「渋滞税」と呼ばれるロードプライシングを行って、2023年で20年になる。その効果のほどは。

日本の渋滞

日本の渋滞(画像:写真AC)
日本の渋滞(画像:写真AC)

 先日、箱根に向かって車で国道1号線を進んでいたところ、神奈川県二宮町から小田原市にかけて、このエリアで経験したことがないほどの渋滞にはまった。平行して海沿いを走る西湘バイパスが工事中のため、交通量が増えていたことがひとつの原因と考えられる。

 2022年の間、西湘バイパスはリニューアル工事や2019年の台風被災による復旧工事など、ほとんどの期間工事していた。2023年4月末に完成予定だというが、工事のやり方に変更が必要だったこと、鉄不足などの影響で長引いている。

 小田原市国府津にある親木橋の交差点では、2021年に右折車線が60mから90mに延伸されたのだが、西湘バイパスの影響を受けてか、この地点も非常に混雑していた。

 渋滞対策は、車線を増やすといったハード面のほか、信号の制御であったり、交通渋滞の情報提供を積極的に行ったりして、ドライバーによるコース取りを検討してもらうようなものもある。

 2021年の東京オリンピック・パラリンピック期間に行われた「ロードプライシング」もそのひとつである。交通量の多い時間帯の価格を引き上げて、混雑を緩和する。週末の自動料金収受システム(ETC)割引なども同様の考え方になる。

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