スウェーデンの「新型自走りゅう弾砲」が台頭するワケ 時代はもはやキャタピラより車輪なのか

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キャタピラによる走行装置は、路面状態が良い道路での走行性能に劣るなどの欠点もあった。そこで近年注目さているのが、車輪を走行装置とした車両である。

「自走砲」とは何か

アーチャー自走りゅう弾砲(画像:Ibaril)
アーチャー自走りゅう弾砲(画像:Ibaril)

 例えば、軍事関係に余り詳しくない人が大砲を装備した軍用車両を想像したとしよう。まずはキャタピラによる走行装置を採用した車体。その上に旋回式の砲塔を装備したものを思い浮かべるのではないだろうか。

 こういった形態の車両は一般に「戦車」と呼ばれる。その任務は最前線で、敵の戦車と交戦しそれを破壊することだ。

 一方、見た目は似ているものの、その任務が全く異なる車両もある。それが

「自走砲」

である。

 戦車と自走砲は何が違うのか。前者の任務は前述した通り、最前線での直接交戦。対して後者は敵の位置が直接見えないところからの支援砲撃だ。前者は戦場を機動的に移動するが、後者は特定の陣地を決めたら余り動くことはない。動くのは

「新たな目標が生じた」
「敵に味方陣地の位置を把握された」

など、動く必要に迫られた場合である。

 従来、戦車も自走砲もその走行装置にはいわゆるキャタピラを使う例が多かった。これはオフロード(地面が未整備な地域)でも機動性に優れていたためだ。

 なおキャタピラとはよく知られている単語だが、公式に広く使用できるわけではない。それはアメリカの建設機械メーカーである「キャタピラー」の登録商標であることが理由である。そのため一般用語としては、わが国で

「履帯(りたい)」

欧米では「クローラ」と呼ばれている。

 履帯による走行装置はオフロードでの走行性能に優れていた。しかし反面で

・車両重量が重くなる
・路面状態が良い道路などでの走行性能に劣る

などの欠点もあった。

 そこで近年になって注目されることとなったのが、履帯に換えて車輪を走行装置とした車両(装輪車両)である。

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