陸自ヘリ墜落をなぜか「中国撃墜」認定 防衛省否定もどこ吹く風、“陰謀論”界隈に蠢く懲りない面々とは
陸上自衛隊のヘリコプター墜落事故の報道を受けて、「本当は中国に撃墜されたのではないか」という臆測がSNS上などに拡散された。なぜ陰謀論は生まれるのか、そして陰謀論を生むのは誰なのか。
あり得ない臆測が生まれるのはなぜか
臆測が生まれるのは、確かな情報が手に入りにくいからだが、もともと事件や事故の類いにおいては、
「報道などで知り得る以上の情報」
はなく、航空機事故の原因究明には時間がかかる。こうした条件に、なんらかの社会的な背景が加わると、陰謀論が生まれやすくなる。
日航123便事故の例では、客室の減圧などがあったことは通信内容から早期に判明していたが、
・墜落した山岳地で遭難者の捜索救助に困難を伴った
・尾翼の破壊や操縦機能の喪失に至るメカニズムの解明に大変な時間がかかった
ことが、多くの臆測を生みやすい条件を作った。また、後に解明された尾翼破壊のメカニズムは、
「航空機技術者でさえ直感的には思いつかない意外性」
があり、多くの人にとって納得しにくいものであった。