トヨタも熱視線 人工知能「ChatGPT」搭載の自動車はわれわれにどんな便益をもたらすのか
海外メディア「The Information」が「トヨタの人気車種からAlexaが消える」と報じた。そんな同社は音声アシスタントの自社開発に力を入れており、ChatGPTとの統合を検討しているようだ。
いまさら聞けない、ChatGPTとは
ChatGPTは、人工知能を研究する非営利団体OpenAI(米国)が開発したAIチャットサービスだ。2023年1月時点で、アクティブユーザー数は1億人超え。ウェブサイトにアクセスして、テキストボックスに質問文などを打ち込むだけで、自然な会話形式で回答を返す。
例えば、「東京駅周辺の名所を教えて」と入力すれば、ものの数十秒で観光スポットを数個ピックアップし、それぞれへの簡単な行き方、なぜそこがおすすめなのかを回答してくれる。通常ならば、旅サイトで目的地を決め、マップアプリや交通アプリで行き方を決め……と何ステップも必要なところを、ChatGPTであればたったの1回質問を投げるだけで済む。将来的にはこの方法が、グーグルなどの検索エンジンに取って代わるだろうともいわれている。
ChatGPTの最大の欠点として、提示される情報が不正確なことがある点だ。しかも、あまりにもなめらかな文章が返ってくるため、その情報が間違っていたとしても正しいように感じてしまう。いまのところは情報をうのみにしないほうが賢明だ。
とはいえ、ChatGPTは、リリース後繰り返しアップデートが行われており、最新の有料バージョンではかなり間違いが減っている。自己学習アルゴリズムによって学習し、日々進化し続ける「生成型AI」であるため、今後もさらに精度が上がっていく。
このような理由から、AlexaもSiriもChatGPTの躍進にまったく追いついていないのが現状であり、それが今回の「トヨタのAlexa離れ」を引き起こした原因でもあるのだ。