MaaSが都市のモビリティ課題を10年以内に解決…米キュービック調査結果

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MaaS関係者は「主要都市が抱える喫緊のモビリティ課題の解決策がMaaSであり、10年以内にはMaaSが主流になる」と考えていることが、米国のキュービックの調査で明らかになった。

キュービック社による調査結果(抜粋)

 そんな同社が今回発表したレポートの内容は以下の通りとなっている。

■調査結果概要
・主要都市のモビリティが抱える喫緊の課題として、混雑した公共交通機関、効率的なファーストワンマイル・ラストワンマイル選択肢の欠如、駐車スペース探しのためのアイドリングなどの問題が認識されている
・MaaS・MoDを導入するにあたってのリスクとして、データや個人情報、サービス統合の技術的課題、開発運用コストなどが課題と認識されている
・回答者の半数以上(56%)が、MaaS・MoDサービスを規制・コーディネートするのは、公の立場にある市・交通局や公共交通機関であるべきだと考えている
・MaaS・MoDを展開する場合に優先すべきサービスとして、回答者の半数弱(43%)は「最初から全てのサービスが展開されるべき」だとし、次いでオンデマンド交通(21%)や自転車・スクーターなどのラストワンマイルシェアリングモビリティ(11%)が優先されるべきだという結果となった
・回答者のほとんど(81%)は「10年以内にMaaSが主流になる」と予想する一方、16%は「MaaSが主流になることはない」と予想

■回答者数
135人

■回答者属性
・地域:欧州(46%)、北米(31%)、オセアニア(16%)、他
・組織:グローバル組織(52%)、地域組織(16%)、国・政府組織(13%)、市・地元組織(13%)、他
・立場:テクノロジー/ソリューションプロバイダー関係者(37%)、モビリティ専門家/コンサルタント/リサーチャー/学者(25%)、公共交通機関オペレーター(11%)、他

■調査結果(一部抜粋)
・街や地域にとって差し迫った問題は?
交通渋滞(58ポイント)、公共交通機関の利用者減少(53ポイント)、効率的なラストワンマイルの選択肢(54ポイント)、他

・街や地域にMaaS・MoDを展開するための次の優先度は?
公共交通機関の利活用(46ポイント)、より時間に正確な移動手段(44ポイント)、アクティブな輸送モードの促進(46ポイント)、他

・街や地域にMaaS・MoDを導入するにあたってのリスクは?
データ共有やプライバシーの問題(45ポイント)、技術統合の問題(47ポイント)、開発・運用コスト(45ポイント)、他

・MaaS・MoDを展開する場合に優先すべきサービスは?
最初から全てのサービスが展開されるべき(43%)、オンデマンド交通サービス(21%)、自転車・スクーターシェアリングサービス(11%)、他

・都市や地域でMaaS・MoDサービスを規制・調整する責任は誰にあるか?
市・交通局(39%)、公共交通機関(17%)、サードパーティプロバイダー(11%)、他

・都市や地域でMaaS・MoDを誰が責任を持って提供していくべきか?
複数のステークホルダー(26%)、MaaSオペレーター(26%)、公共交通機関(26%)、その他

・どの時間軸でMaaS・MoDが主流になると思うか?(※注:主流とは、地域・国・都市の30%以上がMaaSサービスを提供している状態を指す)
5~10年以内(44%)、2~5年以内(37%)、MaaSが主流になることはない(17%)、その他(2%)

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