春の新生活を襲う「小学生の交通事故」 子どもの認知機能は想像以上に未発達、保護者が避けるべきは「左右よく見る」という、大ざっぱな注意方法だ
春から始まった新生活。明るいムードの一方、子どもたちにとって交通事故リスクが最も高い時期でもある。
頼りにならない「大人の基準」

大切なのは、
「大人の理解力を基準にしない」
ことだ。
個人差もあるが、子どもには大人ほどの洞察力がないので、丁寧にかみ砕いて教える必要がある。最初はうまく教えられなくても、教えた後の子どもの行動をじっくり観察していれば、何を理解していないのかがわかる。理解できていないポイントをどう伝えればよいか、繰り返し試行錯誤してみてほしい。
ただし、教育が万能ではないことも理解しておく必要がある。道の向こうに友達を見つけて走りだすような衝動的な行動は、教育では抑えられない場合がある。
また、今回は主に子どもの視点で説明をしてきたが、ドライバーの知識や行動も重要だ。ドライバーにとっては、これから加害者になるリスクが上がる時期でもある。小学1年生の子どもが初夏によく事故に遭うことを意識して、いつも以上に慎重な運転を心がけていただきたい。