今後ますます増加する「EV車両火災」 対策を急がなければならない理由とは?

キーワード :
, ,
なぜ「EV車両火災」 対策を急ぐ必要があるのか。考察する。

トンネルの消火設備の未整備

電気自動車(BEV/PHV/FCV)のシェア(画像:マークラインズ)
電気自動車(BEV/PHV/FCV)のシェア(画像:マークラインズ)

 また、スイスのトンネルの安全に関する専門家Beat Walther氏は、電気自動車の

「トンネル内での火災」

が最も危険だと指摘している。

 トンネル内で電気自動車がいったん燃え始めると、火災が長時間にわたるだけでなく、有毒ガス、ロケット花火のようなセルの飛び散りが、閉鎖的な空間内で発生するのである。

 Walther氏は、スイスにあるゴッタルドトンネル(全長約17km)の救助隊の副司令官でもあり、

「トンネルの火災検知システムや消火・換気設備が、電気自動車火災に対応していない」

と述べている。

 さらには、リチウムイオン電池に起因するトンネル火災にどのようなリスクがあり、かつトンネルにどのような影響を及ぼすのか、実際に火災が起こってみないとわからないこともあるとのことだ。

日本でのトンネル火災は大丈夫か

「首都高山手トンネルの防災・安全」(画像:首都高速道路)
「首都高山手トンネルの防災・安全」(画像:首都高速道路)

 ゴッタルドトンネルと同じくらいの長さのトンネルに、首都高速中央環状線の山手トンネル(約18km)がある。

 首都高速道路株式会社の「首都高山手トンネルの防災・安全」によると、最新の防災安全設備が365日24時間態勢でトンネルを見守っており、防災設備をフル活用してドライバーの安全を確保するとしている。

 しかしながら、これらの最新の防災安全設備が電気自動車の火災にまで対応しているのかは、確認できなかった。 また、初期消火設備も整ってはいるが、電気自動車にこれらの設備が有効なのだろうか。

 あるいは、有毒ガス発生時に安全に逃げられるのだろうか。いや、そもそも火災を起こしているのがガソリン車ではなく電気自動車であることに気づけるのだろうか。 トンネル内での電気自動車の火災を想像し始めるとキリがない。

全てのコメントを見る