米国警察のドローンが住民監視? 捜査の効率化に多大な貢献も、録画データへの住民アクセス不可 日本も他人事とはいえない現実だ
米国で、警察によるドローン活用が急速に進められている。なかでも最先端を行くのは、カリフォルニア州サンディエゴ郡のチュラビスタ市警察だ。
日本でも改正航空法が施行

カリフォルニア州には「カリフォルニア州消費者プライバシー法」という独自の法律があり、1970年代ごろからプライバシーの議論が進んできた。ドローンに対する住民の厳しい反応は、このことも背景にあるかもしれない。
しかし確かに、住宅街の上空をビデオカメラ搭載のドローンが縦横無尽に飛んでいる様子を想像すれば、そしてその映像に
「住民が簡単にアクセスできない」
のだとすれば、少し気味が悪い。
日本では2022年12月に改正航空法が施行され、特定の条件下では人口密集地区などでも補助者の配置なしで目視外飛行が可能となった。
現在、日本の警察はドローンを主に
・災害時の救助活動
・産業廃棄物の監視
などに使用しているが、今後はその域を超えて、より多くの業務に使われるようになっていくだろう。
犯人逮捕や捜査の効率化などに一定の成果が見込めるというポジティブな一面だけでなく、プライバシー問題など、海外で論じられている先例を踏まえて導入を慎重に議論してもらいたいものだ。