気分はインディ・ジョーンズ? 伝説の富山県「黒部ルート」一般開放は、北陸新幹線敦賀延伸の観光コンテンツになりえるか

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富山県の新たな観光ルート「黒部宇奈月キャニオンルート」の一般開放に向けて、準備が進んでいる。同ルートは、関西電力が所有する発電設備の維持補修専用路線だった「黒部ルート」の一般開放によって生まれるものだ。

北陸新幹線延伸の便乗にあらず

欅平上部~黒部川第四発電所を走る蓄電池機関車(画像:富山県)
欅平上部~黒部川第四発電所を走る蓄電池機関車(画像:富山県)

 富山県に新たな観光スポットが生まれる契機になるのか――。

 同県の新たな観光ルート「黒部宇奈月キャニオンルート」の一般開放に向けて、準備が進んでいる。同ルートは、関西電力が所有する発電設備の維持補修専用路線だった「黒部ルート」の一般開放によって生まれる。

 北陸新幹線の敦賀延伸などで観光客増を見込んだ施策かと思いきや、なんと昭和30年代からの富山県の悲願だったという。今回の一般開放に至る事情を追った。

 黒部ルートは、富山県の黒部峡谷にある欅(けやき)平から黒部川に沿って黒部ダム(黒四ダム)へ至るルートだ。路線ではなく「ルート」と呼ぶするのは、いくつもの乗り換えが必要だからだ。

 出発地となる富山地方鉄道宇奈月温泉駅から先のルートは、次のとおりだ。

・宇奈月温泉駅~欅平駅:黒部峡谷鉄道。トロッコ列車で現在でも一般客の利用が可能
・欅平駅~欅平下部:工事用トロッコ
・欅平下部~欅平上部:竪坑エレベーター
・欅平上部~黒部川第四発電所:蓄電池機関車
・インクライン下部~インクライン上部:インクライン
・インクライン上部~黒部ダム:黒部トンネル内バス

このように、距離にして約18kmの区間を、いくつもの交通機関を利用して移動することになる。

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