タクシードライバーが「長距離客 = ラッキー!」とは必ずしも思わない理由
タクシーは早朝から夜間帯まで利用できる便利な存在だ。多くの利用者は短~中距離を乗るが、自治体を越えて移動する際などの長距離利用について、今回は考えてみたい。
送迎拒否もあり得る
タクシーは基本的に「乗車拒否」ができない。道路運送法第13条「運送引受義務」にて、特別に定められた要件を満たさない場合は
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「運送の引受けを拒絶してはならない」
と明確に記載されているためだ。
しかし
・ドライバーの勤務時間が超えている
・タクシーが出庫して帰庫するまでに最高乗務距離を超えている
場合は話が別だ。乗務距離が定められていることや、ドライバーの労働時間超過などの理由で送迎を断られることがある。
無理な長距離運転は、運転者の過労ひいては事故や違反にもつながりかねない。乗客の安全を守るためにも必要な措置といえる。
とはいえ、長距離での送迎は効率よく収益を上げるために有効にも思える。また、
「そもそも長距離で利用する乗客は多いのか」
「ドライバーからすれば、長距離希望の乗客は歓迎なのか」
と疑問に思う人もいるだろう。そこで筆者(小高皐月、フリーライター)の知人のタクシードライバーに、長距離送迎の実態について尋ねてみた。