バッテリーEVの「車体デザイン」多様性なさすぎ説 ステレオタイプからの脱却を!
電気自動車は「電気自動車っぽいデザイン」でなければならないのか。もっと多様でいいのではないか。
デザインはもっと自由なはず

現在、世界の各自動車メーカーが販売しているデザインは、電気自動車をアピールしたいせいか、発光ダイオード(LED)を使って近未来をイメージさせるようなものが多い。
ホンダとソニーが共同で開発しているBEV「アフィーラ」は最初に発表されたデザインと、2023年1月の米の家電見本市「CES2023」で発表されたものを見比べると、新しいほうがいわゆる電気自動車っぽい。
なぜ、電気自動車は「電気自動車っぽいデザイン」でなければならないのかが、筆者はわからない。電気自動車でもガソリン車のような外観で、かっこよければそれでいいのではないか。
逆もしかりで、ガソリン車なのに電気自動車っぽく、でもスタイリッシュな車でもいい。デザインとはもっと自由なはずなのに、どこかステレオタイプに捉われている気がしてならない。
デザインとは、服ならその服を着たときに自信が芽生えたり、自動車なら自慢したりしたくなるようなものであることが重要だ。フェンダーが大きければスポーティーに見えるなど、どこをどうすればどのように見えるという
「デザインの方程式」
が確立されているため、自動車デザイナーなら消費者が欲しがっているものをデザインできるはずだ。
若者の車離れが加速しているといわれて久しいが、アンケート調査をからもわかるように、若者は年配者より見た目を重視している。であれば、長期的な視野で考えても、方程式を突き詰めて、欲しくなる、かっこいい車をつくれば、若者をもう少し振り向かせることができるはずだ。