「充電ナシ」で走り続けるEV!? 東大院が生み出した新技術で、いよいよ爆速普及にリーチか?

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日本における電気自動車の販売台数は、乗用車全体のわずか1.4%。ネックのひとつとも言われる充電設備の不足について

「走行しながら充電」の魅力とは

研究発表された「タイヤ給電」の原理(画像:東京大学大学院サイト)
研究発表された「タイヤ給電」の原理(画像:東京大学大学院サイト)

 タイヤ内給電システムは、タイヤに組み込むコイルの配置を工夫することで、電力の伝送効率を高め、より大きな電力を送れるようにするシステムだ。自動車本体への無線給電が実現することで、航続距離が長くなり、搭載するバッテリーも少なくて済む。

 同システムでは磁界を使用して電力の無線伝送をおこなうため、路面(道路)に位置する「送電コイル」とホイールのハブに取り付けられた「受電コイル」の間のギャップを短くすることが重要視されている。

 そこで、タイヤ内とホイール内のそれぞれに「中継コイル」を組み込むことで、コイル間の距離を短くしているのだ。

 この中継コイルに給電し、中継コイルから受電コイルに非接触で電力を送る。さらにふたつの中継コイルは有線(電線)で接続するため、金属製のホイールでも電力を問題なく送ることが可能だ。

 受電コイルと車体側のバッテリーも有線で接続し、自動車本体のバッテリーに給電されるというのがシステムの概要となっている。

 同システムの採用によってバッテリー容量に頼りきる必要がなくなれば、EVのバッテリー搭載量は少なくなり、車両コストの減少が見込まれる。

 また、車体重量の減少でエネルギーはさらに効率的に利用できるようになり、路面を走行しながら充電することで“給電要らず”のEVも実現できるかもしれない。

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