タクシー業界でも「2024年問題」到来 “働き方改革”とか言ってるが、本当にドライバーのためになるのか?

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「2024年問題」が物流業界で話題となっているが、同じタイミングでタクシー業界にも変化がある。起こり得ることを考えてみた。

業界も次々と変化

配車アプリのイメージ(画像:写真AC)
配車アプリのイメージ(画像:写真AC)

 コロナ禍でタクシー業界も利用者が一時激減し、2、3年前は売り上げが1日に1万円台など信じられないほど稼ぎが落ち込んだこともあった。地方から職を求めて入社する人もゼロが続いた。今は、都内での昨秋の運賃改定や、運転手不足もあって、平均すると5万円以上の売り上げがある。多い人で7万円と、バブル時代も顔負けである。それでも新しい人が増える気配は感じられない。

 タクシー業界では今、グループ間での会社の移動や、配車アプリの拡大など変化が相次ぐ。筆者がタクシー乗務員になりたての40数年前とは、流していた街の風景も変わり、車のコンピューター化も進み、キャッシュレス決済導入などの変化もあった。時代とともに乗務員の社会的地位も上がった。タクシー業界は今が過度期であり、この時期に働き方改革の波が押し寄せるのも、偶然ではないのかもしれない。

 2023年4月の割増賃金率引き上げ、そして2024年4月の労働時間規制でタクシー業界がどう変わるか。自らの働き方も考えつつ、注視していきたい。

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