「線路に侵入 → SNS投稿 → 大炎上」はなぜ繰り返されるのか? 発信者と受信者が持つ「現代的欲求」の正体
線路に侵入した様子をSNSなどネット上にアップし、炎上する事例がたびたび起きる。なぜ、そうした事態が頻発するのだろうか。
「後戻りできない」こと忘れずに
これらを踏まえると、情報発信者は撮影前に、批判されるような悪いことをしていないか、SNSが普及する前よりもはるかに慎重に考える必要がある。また、もし撮影してしまったら(※その時点で本当はいけないことなのだが)、投稿前にもう一度じっくり考えることも重要である。
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投稿ボタンを押してしまったら後戻りはできない。一度インターネット上に流れ出たデータはひたすら複製されていくので、完全に消し去ることはできないからだ。
同じことが批判する側にも言える。個々の批判の声は小さくても、その批判は「やらかしてしまった人」に向けて大波となって押し寄せる。批判をする人はこのことを意識する必要がある。SNS時代では、この大波に耐えきれなかった人が、心を病んだり、自ら命を断ったりする事例も少なくない。
批判も「やらかしてしまった人」の投稿と同様に、一度投稿ボタンを押すと取り消せない。エスカレートしすぎると返り討ちにあうこともある。相手から直接被害を被っていない自分が、本当に批判を書き込む必要があるのか、正義の鉄ついを下す快感に酔いしれているだけではないかを、投稿ボタンを押す前に今一度自問してみるべきだろう。
この記事では撮影・SNS投稿と、それに対する批判へと話を広げたが、そもそも線路に無断で侵入するのは、何度も言ったように違法行為であり、危険な行為である。撮影・投稿の是非以前に、強調しておきたい。