あおり運転? 追い越し車線のトラックが、夜の高速道路で点滅させる「右ウインカー」の意味を知っているか
夜の高速道路を走るトラックドライバーたちの暗黙のルール、「右ウインカーを点滅しながらの走行」について解説する。
「仲間意識」から生まれたルール
トラックドライバーにとって、事故は自分が起こしても、他人に起こされても、自分や他人の生命に直結する。荷主から預かった大切な荷物もある。時間に追われ、さらに長時間の運転では睡魔も襲う。これらのプレッシャーがドライバーにはあり、仲間意識が自然と発生し、トラック同士のコミュニケーションの取り方として暗黙の了解ができて、彼らは夜の高速道路を走っているのだ。
これらは交通法規で決められたものではなく、ハザードを出すより手っ取り早いとか、ハザードが出しにくいからといった、面倒くさがり屋の昔のドライバーの遺産的なものだが、今でもドライバーの平均年齢は高く、その時代を経験したドライバーも多い。中型、大型トラックの乗務初心者は、たいていの運送会社で先輩ドライバーがしばらく同乗する場合があり、高速道路の「暗黙のルール」を覚えていくのだろう。
今もトラックドライバーの間では、通常の走行時の行為として続く高速道路の右ウインカー。一般のドライバーは、トラックが右ウインカーを点滅させたら何かあると思い、注意するのが賢明である。