バイクは100%EV化せず? ヤマハの懸念 走る楽しさは両立できるのか

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ヤマハが製品の新たなCO2削減目標を打ち立てた。モーターサイクル分野については2050年までに90%を電動化する構え。しかし実現には物理的にも、心理的にも大きな壁がある。

電動化比率「90%」のワケ 残り10%は?

ヤマハのEVバイクの参考モデルE01とE02。東京モーターショー2019に出展(画像:ヤマハ発動機)。
ヤマハのEVバイクの参考モデルE01とE02。東京モーターショー2019に出展(画像:ヤマハ発動機)。

 今回の新目標で、2050年時点で電動化比率を「90%」としたこと、つまり、内燃エンジンを活用する余地を10%残したのは、このあたりの懸念が背景にありそうだ。

 この10%については、将来開発されるであろう完全合成の液体燃料など、内燃エンジンを想定し、国際的に認められた方法でオフセットしていくという。

「EVも楽しいものだが、航続距離がご納得いただけなくなる。たとえばツーリングでどこまで走れるか、その先に充電インフラはあるのか。(完全EV化により)ガソリン車で享受できる楽しさを打ち消してしまうのではないか」(日高社長)

 長距離のツーリングにも対応できるよう、EV化とともに、ハイブリッドなども並行して開発していくそうだ。

 とはいえ、EVで大排気量相当のバイクを作っても「楽しいものになるのは分かっている」(日高社長)と自信も見せた。執行役員の丸山平二技術・研究本部長も、「電動の乗りものの『人機官能』を追求する」とした。これは、人と機械を高い次元で一体化させ、人の悦び・興奮をつくりだすというヤマハ独自の開発思想だ。

 趣味性の高いバイクだけに、内燃エンジンの可能性も残しておきたい、そのように感じられた会見だった。

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