ホンダジェットが5年連続で「小型ジェット機」トップの納入台数を達成できたワケ

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ホンダジェットは6年連続となる小型ジェット機カテゴリートップのデリバリー数を達成できなかった。2月23日のAir Data Newsが報じた。

前身の初飛行は1993年

ミシシッピ州立大学(画像:(C)Google)
ミシシッピ州立大学(画像:(C)Google)

 話をホンダジェットに戻そう。

 その開発経緯については、入社3年後の20代半ばで米ミシシッピ州立大学ラスペット飛行研究所に配属された藤野道格氏(現・ホンダエアクラフトカンパニー社長)の話がよく伝えられている。当初は研究所では手作りで飛行機部品を製作し、期待していた先進技術は独学で学習せねばならなかった。

 藤野たちのチームは、極めて困難な手探りの時を経て、ホンダジェットの前身ともいえるエンジンを主翼の上に載せた超小型実験機「MH02」を開発。1993(平成5)年には初飛行にも成功することとなる。

 その一方、藤野たちの存在は、飛行機の開発を熱望していた本田宗一郎にはついに知らされなかった。もし、本田宗一郎が知ったら、現場に戻ることを強く望み、それをホンダの役員の誰もが止めることができないから、がその理由だったと伝えられている。

 改めてホンダジェットの姿を見てみると、まず整備性から普通は選択しない主翼上部にエンジンが搭載されている。またエンジンからのジェット推進の影響を受けないように、水平尾翼はセオリー通り、垂直尾翼の上部に配されている。この設計は、当初見た専門家の多くが「異形」と評した。

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