赤字に悩んだ国鉄、さらなる追い打ちをかけたのは「黄色いもの」だった! 21世紀まで続いた旧式トイレ事情をご存じか
赤字に悩まされた国鉄は「黄色」いものにも悩まされていた。列車のトイレ問題の歴史を振り返る。
解消は2002年
しかし、予算のない国鉄でも垂れ流しは、いつかは解決しなくてはならない懸案であった。そこで、通勤地獄の解消がある程度進んだ1970年代に入ると、国鉄では約300億円を投じて、トイレの改善を徐々に進めていった。この間、1974(昭和49)年には保線作業員が汚物を浴びることを巡って、「人格権の侵害だ」として国鉄を訴える「黄害訴訟」が起きていたが、トイレ事情が改善されたことを受けて、1986年に和解が成立している。
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それでも垂れ流しは2002(平成14)年、北海道で最後の車両が消滅するまで続いた。既に国鉄がJRとなって15年もたった時期のことである。はるか遠い昔かと思いきや、21世紀まで垂れ流しの車両があったとは驚きだ。