軽自動車のエンジンオイル「交換サイクル」、なぜ普通車より短いのか
軽自動車は維持費も安く、便利で気軽に使えることで支持されているが、ことエンジンオイルに関しては、普通車より交換サイクルが短い。その理由と対策を解説する。
高いオイルと安いオイルの違いは?

もうひとつのオイル交換の目安として、色や汚れ方もあるが、目視だけでは分かりづらいのがオイル管理の難しさだ。距離はそんなに走らなくて使用頻度が低い場合でも、長期間たつとオイルは確実に劣化し、本来の性能は発揮できない。見た目のオイルの汚れがひどくないからといって交換しないでいると、カーボンやスラッジがエンジン内に蓄積して、エンジン各部の抵抗となって燃費にも悪影響を及ぼす。
もしもオイルラインをふさぐことになれば、エンジンに致命的なダメージを与えてしまうことになる。
エンジンオイルが汚れるのは、エンジン内で発生したカーボンやスラッジを含んでいくからで、高性能なオイルはこの洗浄力が高くすぐに黒くなってしまうが、オイルがエンジン内の汚れを取ってくれているのだ。逆に色の変化が遅いものは洗浄効果が低いということになる。
エンジンオイルは基油というベースオイルに複数の添加剤が含まれている。オイルの値段は、この基油と添加剤によって決まる。高性能なオイルはこの部分が違うのである。安いオイルと高性能オイルでは、倍以上値段が違うことも珍しくない。
ちなみに、潤滑油といっても多種多様なものが製造されていて、こと車両用ガソリンエンジン油の市場規模は、世界的にみると2020年度の見込みで1兆7836億円と、アジア・アフリカ地域の新興国の人口増加に伴い、今後も増える見通しだ。