秘境路線「只見線」が11年ぶりの全線復旧 活性化にはオープンアクセス採用が必要だ

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絶景を楽しめる“秘境路線”としても知られる只見線が全線復旧した。その活性化策を提案する。

壊滅的被害からの復旧

只見線(画像:写真AC)
只見線(画像:写真AC)

 福島県会津若松市と新潟県魚沼市を結び、絶景を楽しめる“秘境路線”としても知られる只見線(JR東日本)は、2011年の集中豪雨で会津川口~只見間が壊滅的な被害を受け、不通になっていたが、2022年10月1日に復旧し、全線で営業を再開した。

 会津川口~只見間は、「公有民営」の上下分離経営を採用して、復旧させる手法が採用され、復旧後も輸送密度が低い只見線を活性化させるため、JR東日本と福島県が協力する体制が構築された。

 このような手法は、集中豪雨で被災して現在も不通になっているJR九州の肥薩線の八代~吉松間でも、採用できる可能性が高いだけでなく、今後も集中豪雨などの自然災害で鉄道が被災して不通になった場合、復旧させる手法として参考になるといえる。

 この記事では今後、「オープンアクセス」(列車の運行とインフラを分け、インフラ部分を別会社が持つことで、誰でも自由に鉄道市場へ参入できる制度)の採用によって、只見線を活性化する方策を提案する。

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