「回送ばかりで全然つかまらない」 都内でタクシーが少なくなった3つの決定的要因

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東京都内の「タクシー不足」が深刻だ。その原因を考える。

配車アプリ利用客が拍車?

配車アプリのイメージ(画像:写真AC)
配車アプリのイメージ(画像:写真AC)

 3つ目は、配車アプリ利用客の問題だ。タクシーには、流し営業、迎車、アプリ配車などがあるが、最近はアプリ配車サービスの利用者が増えている。アプリ配車はその名の通り、スマホを操作してタクシー配車を依頼できるアプリだ。乗車でポイントがたまり、さまざままな特典も受けられる配車アプリもある。各公式サイトから簡単にインストールできるので、まだ使ったことがない人は、一度詳しい人に教わることを勧めたい。

 ただ、利用客側が不慣れなケースがあって、問題も起きている。筆者の経験から言わせてもらえば、アプリ配車を使い慣れていないせいなのか、街中だと、目の前に来た流しの別の車に乗ってしまい、アプリ配車で向かった車をキャンセルしてしまう利用客がいる。アプリでの指定場所で、異常に待たせる利用客も多い。ただでさえタクシーが不足しているのに、無駄に走らされる事態が起きているのだ。

 こうしたルール違反がたびたびあって、配車アプリを敬遠される運転手もいる。配車アプリはコスト削減策でもあるのだが、タクシー不足を解決する「妙薬」どころか、利用客次第で、不足に拍車をかける存在になり得るのだ。

 タクシー不足を解決するには車を増やすしかないが、肝心な納車が業者側の部品不足もあって遅れに遅れている。つまり代替えが進まない。それ以前に、ここまで述べてきたように、深刻な乗務員不足もある。悪循環はしばらく解消されないであろう。

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