東急の「歩行補助ロボット」実験が大きく期待される理由
ホームドア設置などバリアフリーの各種取り組みを進めてきた東急電鉄が、歩行補助ロボットの実証実験に乗り出した。その狙いを解説する。
将来は身近な存在に

curaraは現在市販されておらず、リハビリ訓練用は120万円もするという。車椅子と同じ日常生活における必需品にするには、価格の低減が急務なのは言うまでもない。
現時点でバッテリーは2時間しか持たず、長時間の使用には予備が必要になる。市販品として売り出すには、あらゆる体格に対応できること、疲労の軽減、バッテリーも24時間に対応する容量を2つ付けることで、片方をその日、もう片方を予備にして翌日使えるようにすべきだろう。もちろん、AssistMotionはさらなる研究開発に取り組んでいることと思う。
肝心なのはアプリのダウンロードで、curaraを装着する当事者、同行者のいずれか、もしくは両者の携帯端末を選択する。どちらでダウンロードしても使うのは同行者なので、当事者は同行者が使う場合、個人情報の問題を気にするのではないだろうか。これについて聞いてみたところ、将来的には当事者のみで操作できるようにするという。
市販品として世に出て普及すれば、新幹線や特急などで、車椅子対応席やそのスペースを事前予約する必要もなく、座席の制約が解消される。curaraが誰でも購入できる製品に成長することを期待したい。