「船で通勤」は本当に普及するのか? 絶景味わえても課題山積、実際に通勤してみた

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「withコロナ」の今、満員電車で通勤する苦痛・不快感を、以前より強く感じる人も多いだろう。ゆったりと座って通勤できる舟運通勤が選択可能となれば、利用したいという人も多いのではないだろうか。

正面にレインボーブリッジ

正面にレインボーブリッジが見えてくると、終点の日の出・竹芝船着場はすぐそこだ(画像:坂田良平)
正面にレインボーブリッジが見えてくると、終点の日の出・竹芝船着場はすぐそこだ(画像:坂田良平)

 次に船が目指すのは、日の出・竹芝船着場である。ここは、普段からお台場行きの船も運航しており、また東京湾クルーズの起点となる船着き場でもあり、なじみある方もいらっしゃるだろう。

 朝潮運河を出ると、左側にTOKYO2020の選手村となった晴海地区、正面にはレインボーブリッジが見えてきて、海の広さと、より強い開放感を得ることができる。

「もう少し乗船していたいな…」という腹八分目あたりで、船は、本航路の終点である日の出・竹芝船着場に到着する。

 さて、通勤の手段として考える際、問題となるのはここからだ。日の出・竹芝船着場の周辺に職場(あるいは自宅)がある人ならばともかく、多くの人は、ここからさらに公共交通機関に乗り換える必要があるだろう。

 最寄り駅は、ゆりかもめ竹芝駅ないし日の出駅まで徒歩5分。JR浜松町駅までは、10分少々歩かなければならない。今回の社会実験では、浜松町駅・大門駅(都営大江戸線・浅草線)をつなぐ無料バスを運行していたが、バスに乗り換える時間、出発待ちの時間まで考えると、20分ほどは要すると思う。つまり、歩いた方が早い。

 それでも、日の出・竹芝桟橋は、まだ良いほうだろう。総じて、舟運通勤が普及するためには、船着き場から他公共交通機関までの接続を改善しなければならない。

 ちなみに、当日筆者は芝浦ふ頭内にある顧客を訪問する予定だったため、日の出・竹芝船着場からシェアサイクルを利用した。

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