「船で通勤」は本当に普及するのか? 絶景味わえても課題山積、実際に通勤してみた
「withコロナ」の今、満員電車で通勤する苦痛・不快感を、以前より強く感じる人も多いだろう。ゆったりと座って通勤できる舟運通勤が選択可能となれば、利用したいという人も多いのではないだろうか。
意外と少ない利用者
船は隅田川から朝潮運河に入り、朝潮運河船着場に到着した。ここまで20分ほどである。船は、ここで10分少々停泊し、新たな乗船客を待つ(結局、誰も乗り込んでこなかった)。
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朝潮運河船着場は、晴海トリトンスクエアの直近にある。晴海トリトンスクエアは、オフィス、商業施設、住宅を備える複合施設である。オフィスフロアは約38万平方メートルあり、おおよそ2万人の就労を見込んで造られた。商業施設は約60店舗、住宅は約1800戸ある。
それでなくとも、朝潮運河船着場のある勝どきエリアは、周辺にタワーマンションが次々と建設され、人の往来が激しくなっているエリアである。唯一の鉄道である都営地下鉄大江戸線勝どき駅は、朝のラッシュ時には、入場、退場とも、ひどく混雑するし、都営バスも、増加する利用人口に対応しきれていない。
船を用いた舟運通勤のニーズは高いはず…と思うのだが、利用客が少なかったのは、告知不足か、はたまた使い勝手の悪さなのか。いずれにしても、もったいないと思う。