“撮るだけ”で終わらせるな! 進むドローンの防災活用 課題はデータ分析 日本企業の挑戦

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ドローンやUAV(無人航空機)を災害対策に活用する動きが進むなか、その撮影データの利活用が課題に。この問題に取り組むとともに、データ分析で自治体の避難勧告判断にも寄与した実績を持つ企業に取材、今後の可能性も見えてきた。

災害対策で普及するドローンやUVA 課題も露呈

テラ・ラボが南相馬市に建設する新たなドローン・UVA工場のイメージ(画像:テラ・ラボ)。
テラ・ラボが南相馬市に建設する新たなドローン・UVA工場のイメージ(画像:テラ・ラボ)。

 ドローンやUAV(無人航空機)を、災害対策で活用する取り組みが急速に進んでいる。有人航空機に比べて導入・運用コストが安く、2011(平成23)年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故のような、二次災害の発生するリスクが大きな災害現場でも使用でき、人工衛星や有人航空機よりもピンポイントで画像情報を収集できるといったメリットもある。

 雑誌『Jレスキュー』(イカロス出版)の2021年5月号は、2020年6月1日の時点で、全国726の消防本部(局)のうち309本部が、災害対策用ドローンを活用しており、211の消防本部が災害現場での運用実績を持つと報じている。

 また、都道府県知事などからの災害派遣要請を受けて災害の救援活動にあたる陸上自衛隊も、災害対策用UAVの導入を進めるなど、もはやUAVやドローンは、災害対策に不可欠な存在となりつつある。

 ただ、ドローンやUAVの普及に伴う新たな課題も浮上している。

 現在災害対策に活用されているドローンやUAVは、搭載するTVカメラなどのセンサーが取得した情報を、ほぼリアルタイムで地上の制御装置に送信する能力を備えている。千葉県の八千代市消防本部は、ドローンを含めた各種デバイスが収集した画像情報を同消防本部内だけでなく、千葉県北西部の消防を統括する「ちば北西部消防指令センター」のシステムと共有できるマルチネットワークシステムを構築しており、前述した『Jレスキュー』の記事によれば、自治体などとのネットワーク連携強化を視野に入れているという。

 しかしながら、八千代市消防本部のような外部とのネットワーク連携強化を視野に入れたシステムを構築できている組織は少ないのが現状だ。収集した情報の共有体制の構築が、ドローンやUAVを活用していく上で、大きな課題のひとつとなっている。